よく、
「私と彼の関係は100%うまくいっていますから」
「わが社の人間関係は100%の信頼の上に成り立っている」
「うちの息子のことは100%わかっているつもりです」
などという発言を聞くことがあります。
少し考えればわかることですが、
人間関係に100%などあるはずがありません。
100%相手のことをわかり、二人の関係が完璧だと思えることは、
自分と相手を同一視していることです。
「私がこう思うのだから、相手もこう思って当然」
というおごりが絶対の自信につながるのでしょう。
こういう思い上がりは、
わずかでも相手が自分と違う意見を持った時に
「裏切られた」という失望感に変わってしまう怖れがあります。
絶対の自信があったからこそ、
「恋人に裏切られた」
「部下のことを人間と思っていない上司」
「うちの子は変わってしまった」
というように大騒ぎしてしまうのです。
こういう人たちには、
100%か0%のどちらかしかないのでしょう。
人間関係に絶対とか完璧ということはありません。
人間対人間のことですから、
今日うまくいっていた関係も明日はどうなるかわかりません。
そういうものですし、だからこそ人づきあいは面白いのです。
100%を目指すから、疲れ、失望し、相手を憎み、
自信喪失になってしまうのです。
お互い生身の人間なのですから、
80%くらい上手くいけば上々という柔軟さが必要です。
残りの20%は、お互いの個性の違い、
嗜好の違いくらいに考えればいいのです。
相手と合わない20%をどう折り合いをつけていくか、
これこそが人間関係の大切なコツであり、
そういうことができる人を「協調性のある人」というのです。
◆編集後記
2016年もあとわずかになってきました。
毎年のことではありますが、年賀状がぎりぎりになってしまうので、
今年は早めに書いておきたいところです。
といいつつも、毎年ぎりぎりになってしまいます。
意志が弱いなあ、と感じます。
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
あなたにすべての良きことが、なだれのごとく起きますように(*^。^*)
第382号(2016年12月16日)