路線バスでのこと。
ある学生がバスを降りる番になって、
千円札を両替しようとしたとき、
運転手の怒鳴り声がバス中に響き渡ったそうです。
「どうしてバスに乗る前に小銭を用意しておかないんだ!
オマエのせいでバスが遅れるんだぞ。人の迷惑を考えろ」と。
バスに乗り合わせていた人は、
自分が怒鳴られていたわけでもないのに、
その日一日、嫌な気分だったそうです。
「たしかに運転手さんの言う通りだけど、
どうしてあんなにどならなくちゃあいけないのよ」
理由は何であれ、「怒り」の発露は、
その場の空気を悪くします。
職場で、あなたの隣にいる同僚が上司から怒鳴られると、
被害者は自分ではないけれども、嫌な気分になるでしょう。
カッとなりやすい上司のいる職場はたいがい、
トゲトゲしい空気が流れているものです。
あるアンケート調査によると、
「嫌いな上司のタイプは」の、
もっとも上位は、
「感情的になって怒鳴りだす上司」です。
自分はもちろん、
人が怒鳴られていることろを見るのはイヤ。
そういう気持ちがアンケート調査の結果には表れています。
すぐに感情的になる、キレる、
といったことは若者の代名詞のようになっていますが、
じつはいま「キレる大人」が増えてきています。
クライエントさんの中にも、
「最近、ほんとうにささいなことで大声をあげてしまうんです。
キレやすくなったというか、我慢がきかなくなったというか」
こんなふうに、
自覚症状を訴える人は少なくありません。
その背景にあるのは、過度なストレスでしょう。
日々イライラしているところにちょっとした刺激が加わると、
こらえきれなくなって、つい怒鳴ってしまうのです。
最近は、一気に爆発して、
駅員に暴力をふるう乗客が増えているそうです。
その暴力をふるう人は若者よりも、
むしろ三十代〜四十代の大人なのだそうです。
ちょうどストレス過重となりやすい年代です。
ストレスの少ない穏やかな生活、
あるいはストレスがあったとしても
上手に解消できるような工夫をしている人は、
そう簡単にキレることはないものです。
そういった人は、
本当の感情のコントロール方法を知っている人です。
心穏やかにしている人は、その周りの空気も穏やかな、
居心地のいいものにしています。
人間関係がうまくいく理由は、そこにあります。
◆編集後記
ようやく膝の痛みがひいてきました。
約4か月。階段をのぼる度に痛みを感じていました。
一生治らないんじゃないのか?
そう感じていた時期もありました。
ですが、不自由を感じて初めてわかる事がありますね。
普通に階段をのぼれるのは普通ではないことが。
普通に走れることが普通ではないことが。
これからは足に感謝しながら生活したいです。
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
あなたにすべての良きことが、なだれのごとく起きますように(*^。^*)
第450号(2018年4月6日)