未熟な子供がモタモタしているのを見ていられない。
こんな人はたいてい、自分自身のモタモタも許せないものです。
大人になってからの習い事や芸がなかなか身につかないのは、
初めて習うことの「たどたどしさ」に
自分が耐えられないからだと思います。
昔はデパートのおもちゃ売り場へ行くと、
子供用の木琴や鉄琴が売られていました。
そこでは必ずといっていいほど、
子供がその木琴やら鉄琴やらをたたいていました。
もちろんお世辞にも上手とはいえません。
ゆっくりでたどたどしい。
どうしようもなくたどたどしい。
つっかえ、つっかえ、ノロノロと、なかなか前へ進まない。
さて、大人になって一念発起し習い事を始めたとしましょう。
突然、自分がこのたどたどしい子供に戻ってしまいます。
会社ではいっぱしの顔をしていたおじさんが
「また間違えた!」と先生に叱られる。
つっかえ、つっかえやってはみるものの、
なんとも幼稚で、そんな自分が嫌になり放り出してしまいます。
「もっとうまくできるはずだ。もっと早くできるはずだ」と、
自分への要求が高すぎるのです。
ましてや、となりにいるおじさんが
鼻歌まじりにスイスイと上達していこうものなら、
長年大事に育ててきたプライドが壊れてしまいます。
気持ちはわかりますが、初心者ですから仕方がありません。
多少かっこうが悪くても、時間がかかっても、
「人は人、自分は自分」なのです。
自分に対して温かい気持ちで励ましてあげたいものです。
すべての技術はそのうちに慣れるものです。
いっぺんにうまくならなくても、いつの間にか上達し、
気が付けばスピードアップしているでしょう。
大人の習い事にもゆっくり力が肝心なのです。
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今回の内容は、以下の書籍を参考にさせて頂きました。
ありがとうございます。
「ゆっくり力」でいい人生をおくる 著:斎藤茂太(新講社)
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今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
あなたにすべての良きことが、なだれのごとく起きますように(*^。^*)
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第537号(2019年12月6日)