さて、ここでは、解決志向ブリーフセラピーの詳細をお話しする前に、過去の事例を2つご紹介しましょう。お申込みいただく前の参考にしてくださいね。

元夫からのひどいDVでボロボロになってしまったAさん(会社員、31歳)の事例をご紹介します。
元夫からのひどいDVを受け、身も心もボロボロになり離婚し、実家に戻ったAさん。
「お前なんて生きている意味がない」
「死んでしまえ」
「何もできない妻だ」
といった暴言や、時にはひどい暴力を思い出し、心の傷が癒されていない状態でした。
仕事は始めたものの、仕事中泣き出してしまい、情緒不安定になることも。
ですが、苦しいながらにも何とか仕事はこなし、日常生活も送れていたので、「解決志向ブリーフセラピー」をおこなうことになります。
最初の行動課題は、「週に3回、お風呂で浴槽に入る」ということでした。今まではシャワーだけだったのが、ゆっくり浴槽につかることで体も心もほぐれたようです。
行動課題は加速し、浴槽に入る回数も増えていきます。
アロマや入浴剤を使い、入浴時間も長くなり、次第にお風呂に入ることが楽しみの一つとなりました。
日常生活でどんなに苦しいことを思い出しても、お風呂に入ることでリセットできるようになりました。
お風呂がきっかけとなり、Aさんはさまざまな行動を起こせるようになります。
今では、結婚相談所で知り合った優しい男性と再婚。
時々、嫌な出来事を思い出し、苦しくなることもありましたが、思い出してもリセットできる方法を知っている分、気分は安定しているといいます。
過去にどんな苦しい出来事があったとしても、トラウマを抱えていたとしても、今現在、苦しいながらにも日常生活(家事、仕事、学校など)を送れているというのであれば、解決志向ブリーフセラピーは効果を実感できます。
「行動」や「結果」には誰しも波があります。
「行動課題」がうまくできない時期もあります。
決めたことの半分しかできないこともあります。
ですが、視点を少し変えると、1日単位ではできなかったことでも、1週間単位では、できていることもあるのです。
「1週間前と比べたら明らかに今までと違う行動を起こしている」
そう考えれば、「1週間前よりマシになった!」と、思えるでしょう。
「上手くいっていないのであれば、なんでもいいから違うことをせよ。上手くいかない方法を続けるな。」
これは、解決志向ブリーフセラピーの「基本原則」です。
つまり、同じことをしていたら、同じ結果になることは目に見えているわけです。
当たり前のことを言っているようですが、行動を変えるとなると難しいようですね。
なぜならば、自分自身にとって「悪い行動」だとわかっていても、多くの人は過去から繰り返してきた「習慣的なパターン」を無意識に繰り返してしまうからです。
その無意識に繰り返してしまう「習慣的なパターン」を変えていくのが、解決志向ブリーフセラピーです。

上司のひどいパワハラでうつ状態になり、子会社に出向を命じられ雑用ばかりさせられていたNさん(会社員、40歳)の事例をご紹介します。
「何で自分だけこんな目に?」
怒り、虚しさ、情けなさを感じる日々を送っていたNさん。
周囲の人が妬ましく感じることもあり、そう感じるたびに自分に対する情けなさを感じていました。
「自分はこんなところで終わる人間ではない!」
ですが、どうすればこの状況から抜け出せるのか、分かりませんでした。
Nさんは悲観的ではありましたが、腐ってはおらず、与えられた仕事はきちんとこなし、仕事が始まる30分前に出勤するなど、勤務態度は良好でした。
そんな状態で「解決志向ブリーフセラピー」が始まりました。
最初の行動課題は、「奥さんの話を1日5分否定せずに聞く」ということ。
共働きということもあり、最近夫婦の会話が減っていたことが気がかりでした。
奥さんの話をじっくり聞くことで夫婦関係に変化が起こります。
奥さんが優しく接してくれるようになったのです。
それが嬉しく、優しさを優しさで返すという好循環に入ります。
会社で嫌なことがあっても家に帰れば温かい気持ちで過ごすことができる。
それが安心感につながったのでしょう。
今では、会社で一目おかれる存在になるべく、「ファイナンシャルプランナー」の勉強に励んでいます。
幸せを何に求めるかは人それぞれです。
仕事に求めてもよいし、家族にもとめてもよい。
趣味に求めてもよいと思います。
大切なのは、その時々の「座標軸」を持つことです。
「座標軸」とは、これだけは何が何でも大切にしたい! 守りたい! という自分の中での「軸」です。
学生時代は人間関係、就職したら仕事、結婚したら家族というように変わってもよいのです。
その時々の座標軸が決まっていれば、天秤にかけて比較することができます。
比較するのが難しい内容もありますが、
たとえば、あなたにとっての今現在の軸が、「家族」だとしたら、「家族関係を崩してまで仕事を頑張らなくてもよい」、という風に、自分にとっての本当に大切にしたいことや幸せを見失わずにすむでしょう。
その軸を守ることができれば、悩むことは少なくなるかもしれませんね。
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