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「心のストレッチルーム」前田泰章です。
当ルームでは、話を聴くだけではない「問題解決型カウンセリング」をおこなっているのですが、その中でも代表的な心理療法「解決志向ブリーフセラピー」の事例をご紹介しましょう。
*前田のカウンセリングでは、「解決志向ブリーフセラピー」のノウハウを日常生活でも取り入れやすいように「サクセスストーリー」という独自開発した心理ワークをおこなっています。
元夫からのひどいDVを受け、身も心もボロボロになり離婚し、実家に戻ったAさん。「お前なんて生きている意味がない」「死んでしまえ」「何もできない妻だ」といった暴言や、時にはひどい暴力を思い出し、心の傷が癒されていない状態でした。
仕事は始めたものの、仕事中泣き出してしまい、情緒不安定になることもありました。ですが、苦しいながらにも何とか仕事や家事などをこなし、日常生活も送れていたので、「解決志向ブリーフセラピー」をおこなうことになりました。
最初の行動課題は、「週に3回、お風呂で浴槽に入る」ということでした。今まではシャワーだけだったのが、ゆっくり浴槽につかることで体も心もほぐれたようです。
行動課題は加速し、浴槽に入る回数も増えていきます。アロマや入浴剤を使い、入浴時間も長くなり、次第にお風呂に入ることが楽しみの1つとなりました。日常生活でどんなに苦しいことを思い出しても、お風呂に入ることでリセットできるようになりました。お風呂がきっかけとなり、Aさんはさまざまな行動を起こせるようになります。
今では、結婚相談所で知り合った優しい男性と再婚。時々、嫌な出来事を思い出し、苦しくなることもありましたが、思い出してもリセットできる方法を知っている分、気分は安定しているといいます。
過去にどんな苦しい出来事があったとしても、トラウマを抱えていたとしても、今現在、苦しいながらにも日常生活(家事、仕事、学校など)を送れているというのであれば、解決志向ブリーフセラピーをおこなう価値はあると思います。
「行動」や「結果」には誰しも波があります。
「行動課題」がうまくできない時期もあるかもしれません。
決めたことの半分しかできないこともあるでしょう。
ですが、視点を少し変えると、1日単位ではできなかったことでも、1週間単位では、できていることもあるのです。「1週間前と比べたら明らかに今までと違う行動を起こしている」そう考えれば、「1週間前よりマシになった!」と、思えるでしょう。
「上手くいっていないのであれば、なんでもいいから違うことをせよ。上手くいかない方法を続けるな」これは、解決志向ブリーフセラピーの「基本原則」です。
つまり、同じことをしていたら、同じ結果になることは目に見えているわけです。当たり前のことを言っているようですが、行動を変えるとなると難しいようですね。
なぜならば、自分自身にとって「悪い行動」だとわかっていても、多くの人は過去から繰り返してきた「習慣的なパターン」を無意識に繰り返してしまうからです。その無意識に繰り返してしまう「習慣的なパターン」を変えていくのが、解決志向ブリーフセラピーです。
「何で自分だけこんな目に?」怒り、虚しさ、情けなさを感じる日々を送っていたNさん。周囲の人が妬ましく感じることもあり、そう感じるたびに自分に対する情けなさを感じていました。
「自分はこんなところで終わる人間ではない!」ですが、どうすればこの状況から抜け出せるのか、分かりませんでした。
Nさんは悲観的ではありましたが、行動は腐ってはおらず、与えられた仕事はきちんとこなし、仕事が始まる30分前に出勤するなど、勤務態度は良好でした。そんな状態で「解決志向ブリーフセラピー」が始まりました。
最初の行動課題は、「奥さんの話を1日5分否定せずに聞く」ということでした。共働きということもあり、最近夫婦の会話が減っていたことが気がかりでした。
奥さんの話をじっくり聞くことで夫婦関係に変化が起こります。奥さんが優しく接してくれるようになったというのです。それが嬉しく、優しさを優しさで返すという好循環に入ります。
会社で嫌なことがあっても、家に帰れば温かい気持ちで過ごすことができる。それが安心感につながったのでしょう。今では、会社で一目おかれる存在になるべく、「ファイナンシャルプランナー」の勉強に励んでいます。
幸せを何に求めるかは人それぞれです。仕事に求めてもいいし、家族にもとめてもいい。趣味に求めてもいいと思います。
大切なのは、その時々の「座標軸」を持つことです。「座標軸」とは、これだけは何が何でも大切にしたい! 守りたい! という自分の中での「軸」です。学生時代は「人間関係」、就職したら「仕事」、結婚したら「家族」というように変わってもよいのです。その時々の座標軸が決まっていれば、天秤にかけて比較することができます。
比較するのが難しい内容もありますが、たとえば、あなたにとっての今現在の軸が、「家族」だとしたら、「家族関係を崩してまで仕事を頑張らなくてもよい」、という風に、自分にとっての本当に大切にしたいことや幸せを見失わずにすむでしょう。
その軸を守ることができれば、悩むことは少なくなるかもしれませんね。
父親が校長先生ということもあり期待が大きく、プレッシャーを感じていたSさん。
父はなんでも自分の思い通りにしないと気がすまない支配的な人でした。学校のこと、部活のこと、塾のこと、全てにおいて干渉し子どもの人生を支配しようとし、「将来は、お父さんのような教師になれ!」が口ぐせでした。
その期待に応えようとSさんは精一杯努力しました。努力のかいもあって、誰もが知っている東京の超有名大学に進学します。
ところが、2年生になり大学に行けなくなってしまいました。独り暮らしで引きこもり状態。そんな状態で解決志向ブリーフセラピーが開始しました。
最初の行動課題は、「1日に3回お茶を飲む」というものでした。お湯を沸かして、お茶葉を入れて、お湯を注ぐ。飲み終わったら急須を洗う。Sさんにとってはそれがその時できる精一杯のことでした。ですが、そのことをきっかけにして、乱れていた生活から立ち直っていきます。
今では大学こそ辞めてしまったものの、週5回のアルバイトをしながら公務員になるための勉強をしています。一見遠回りをしているようにもみえる人生ですが、親の支配から脱出し「人生の選択権」を手に入れるためには、必要な試練だったのかもしれません。
自分で決めたことを自分でおこなう。つまり、「自分との約束を守る」というのが、自信を持つためには大切なことです。自分で決めたことであれば、それはどんな簡単なことでもいいのです。Sさんの事例で言えば、「1日3回お茶を飲む」こと。
お茶を飲んだところで何が変わるのか?そう思う人もいるかもしれませんが、お茶を飲むこと事態が目的ではありません。本当の目的は、「自分で決めた約束を守る」ということです。そして、自分自身を信用できるようになることにあります。
そうは言っても、「こんなことをしても何も変わらない」「どうせ、何をやっても変わらない」そんなふうに思うこともあるでしょう。確かに、行動を起こせたとしても、現状は何も変わらないこともありますし、気分は不安で憂うつなままかもしれません。
そんな考えに支配されそうになってしまったら、「何もしないよりかはマシ!」と自分で自分を励ましてあげてください。「何もしなければゼロ」それは客観的な事実ですから。
今まで低学年ばかりの担任で、その指導が身についてしまっていた小学校教師のMさん。
高学年になると、時には厳しいことを言わなくてはならないのですが、厳しく指導ができない部分があり、子どもたちになめられてしまいました。
授業中、歩き回る子どもや授業妨害をしてくる子どももいたといいます。指導はしていたのですが、あまり変化が見られず、子どもたちとの関係がギクシャクしていて苦しい状態でした。
「いっそうのこと、教師を辞めてしまおうか」「教師に向いていないかも」といった後ろ向きなことばかりを考える毎日でしたが、何とか気持ちを奮い立たせ、仕事はこなすことができていました。
Mさんには、「自分の適性」がどこにあるのか、客観的な視点から分析してもらいました。教師生活13年。ずっと上手くいっていなかったわけではありません。うまくいっていた時と、うまくいっていない時との違いを探ってもらいました。すると、低学年での成功体験が多かったようです。
自分の適性は高学年向きでなかったことに気づいたMさんは、その年はなんとかしのぎ、次年度からは低学年に戻してもらいました。そして少しずつ自信を取り戻していきました。
組織で働いていれば、自分の意志や希望が通らないことは当然あります。Mさんのように希望が通ることはまれかもしれません。ですが、人間誰でもそうかもしれませんが、一度やってうまくいかなかったことを改善することは難しいでしょう。
もちろん一度失敗しても、視点をまったく切り替え、新たな挑戦を始めればチャンスへと導くことはできます。しかし、よほどの戦略を組んでおこなわないと、同じパターンを繰り返すのが人間です。
人には向き不向きがあると、私は思います。努力して、試行錯誤して、頑張ってもできないものは、その人にとっては不向きなのです。
優しい人が無理に厳しい人になる必要はありません。それであれば、自分の適性を知り、成功体験を再現させたほうが回復は早いですし、自分らしい人生を送ることができると思います。
「上手くいっていることはそのまま続ける」このことは、解決志向ブリーフセラピーの基本原則です。しかし、悩みを抱えている多くの人は、上手くいく自分なりの行動パターンを知らない、もしくは、見失っているようです。
Hさんの人生は「逃げる人生」でした。
中学生時代、テニス部に入部しますが、先生と反りが合わず退部。高校時代そんな自分を変えたく陸上部に入部するも先輩の厳しい指導に絶えられず退部。1浪して入った大学は勉強についていけず3年生で退学。
退学後は、「就職してもきっとうまくいかないだろう」といった不安から、就職活動もせずフリーター生活。そんな時に失恋をし、引きこもり生活を送っていました。
引きこもり生活3ヵ月目のときに、親の勧めでカウンセリングを受けることになりました。当初は、Hさん本人の意志での申込みではなかったためか、カウンセリングに協力的ではありませんでしたが、徐々に信頼関係が築けるようになり、心を開いてくれるようになります。
Hさんが始めに決めた行動課題は、「朝起きて歯磨きをすること」でした。週3回のノルマから始めました。生活習慣が乱れていたHさんにとっては、それが無理なく簡単にできる行動課題でした。
週3回できず自分自身を責めた時期もありましたが、Hさんは、そんな「できない自分」も受け入れられるようになります。
今までのHさんは、「白か黒か」という思考パターンで生きづらさを感じていました。白黒思考が悪いわけではありませんが、極端になりすぎると「少しできた自分」を受け入れることができなくなります。
行動や結果には必ず波があります。「出来る・出来ない」で常に自分自身を評価していると、「少しだけできた自分」を受け入れることができません。しかし、「どのくらい出来たのか?」という評価基準があれば、少しできたという事実が残ります。
少しだけできた自分を受け入れられるようになったHさんは、少しずつできることも増え、生活習慣が立ち直っていきます。今では引きこもりが改善し、就職活動をおこなっています。
おそらくHさんにとって、この先も思いどおりにならないことはあるでしょう。傷つくこともあるでしょう。ですが、自分で決めたことを自分の意志でおこない、引きこもりから脱出したことは自信になるはずです。
自分の力ではどうしようもできないことは、逃げることがあってもいいと私は思います。しかし、逃げるだけの人生では、逃げ癖がついてしまい、成長にはつながりません。時と場合によっては、戦うことも必要です。
今は思い通りの人生が送れていないように感じることもあるでしょうが、数年後になれば、「あのときの苦しい出来事があったからこそ今がある」と、Hさんにはそう思える時期がきっとくるでしょう。
〒350-1123 埼玉県川越市脇田本町10-17伊勢原七番館804号室
川越駅西口徒歩3分 駐車場:なし
7:00~21:00(月曜~日曜)
不定休
【紹介動画】問題解決型カウンセラーが教える!「1人でもできる心理療法」7つのレッスン。再生してご覧くださいね。
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